何時間にも渡って、一人、スタジオで歌い倒す。 歌うほどに、 「こんな事に意味があるのか?」 「こんな歌に価値があるのか?」 と暗澹とした心持ちになるのであった。
手ぶらでオギャーと生まれたからには、 手ぶらの命が一つあるだけじゃないか。 意味とか価値とか考えんな。 オギャーでイケ!オギャーで!
おし!と腹に力を込めて、 またぞろ鉄の弦をぶっ叩く。 バリーン!とイカした音が出る。
野良の人間ッコロの野生の咆哮。 イッタレ。そのまま、イッタレ俺。